これは、数年前の私の話です。
バツイチで結婚にトラウマや、自己否定が
とても強い女性との出会い。
そこから、共に過ごす中でそのトラウマや
自己否定を乗り越えて、同じ道を進んで
いくまでの話です。
過去からの囚われは、簡単に拭えるものでは
ありません。
好きな女性がそういう状況であったら、
どう寄り添っていくべきなのか。
何をしていけばいいのか。
そういう悩みのある方の、何かしらの
参考になれば幸いです。
もし、ご興味を持たれたのであれば
少しの間、お付き合い頂ければと思います。
出会い
私が彼女を意識し始めたのは、
ある偶然からでした。
趣味で熱帯魚を飼育していた私は定期的に
あるペットショップへと立ち寄っていました。
そこで隣に有った小動物コーナーも覗いていた
のですが、そこで何度か彼女を見かけていたのです。
同じペットショップに同じ曜日の同じ時間帯
というと、まるで作られたストーリーの様に
見えるかも知れませんが、偶然は起きるもの
だったのです。
最初はよく見かける人だなって感じ
だったのですが、いつの間にか軽く会釈を
交わす様になり、いつの間にか少しずつ
会話をする様になりました。
(恐らく、年齢も近いかな)
そんな軽い感覚から始まったのでした。
「一度、映画でも観に行きませんか?」
「えっ!」
「隣にシネコンも有りますし、
御迷惑でなかったら・・・ですが」
「は、はい」
今でも、なぜ声を掛けようとした
のかは分かりません。
知り合いに相談した事があったのですが、
その時の答えは――
「それが恋ってヤツだよ」
そう言われたのです。
事実、そこから先はアッと言う間に
私達の距離が近づいて行きました。
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近づきだした距離
彼女は看護師で私より2つ年下
である事を知ったのは、出逢って
から直ぐの事でした。
楽しく遊ぶ事が好きという彼女は、
そう言っているのに何処か、世間知らず
という感覚が有ったのです。
しかし、その時の私は彼女のそんな所も
魅力的だと感じていました。
友人という距離から男と女の関係を
持つ様になり、休みの日にはいつも一緒の
行動を取る様になった頃の事でした。
「一晩、一緒に過ごしたいな」
こう誘った時に彼女は明らかに
躊躇して見せたのです。
「どうしても一緒に居たい?」
そう聞き返した彼女は何かを
言うべきどうか悩んでいるのが
分かりました。
その当時、彼女の家の近くまで迎えに行き、
夜は日付の変わらない内に、家の近くまで
送って行くという流れが通常でした。
私が車で送るという前提が有ったので、
お酒を飲むという事が難しかったのです。
そして、何故か彼女も食事はしても、
アルコールは飲まないというスタンスを
ずっと崩さなかったのです。
「来週は日曜まで一緒に居てもいいよ」
彼女からその一言を聞いた時、
私は舞い上がったのは言うまでも
有りません。
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彼女の囚われているもの
そうして、週末の私の部屋で一緒に
過ごす事が大半となったのです。
「あのさぁ」
「ん? なぁに?」
2人で抱き合って眠り、
目覚めた朝の事――
「ずっと、一緒に居ない?」
「いつも一緒だよ」
「そうじゃ無くてさ」
会話の流れから先の展開は誰しも
簡単に予測出来たと思います。
暫く、無言になった彼女は口を開くと――
「無理だよ」
そう言ったのです。
「俺の事が嫌い?」
「そう・・・、じゃないけど」
「俺じゃ頼りない?」
「ち、違うって。そうじゃ無くて」
「じゃあ、何で?」
「ごめん・・・。言えない」
「どうして? 何を言われても
驚かないし怒らないから」
「でも・・・」
「俺を信じてくれるから、話して」
彼女の顔を胸元に埋めさせて、
軽く髪を撫でながらずっと黙っていました。
「私は貴方に相応しく無いよ」
そう言いながら、鼻をグスグスと
鳴らし始めたのです。
(泣いてる?)
そう感じた私はただ黙って彼女が
話す事を聞きました。
「私、バツだよ。ロクな女じゃないんだから」
「自分を悪く言う必要は無いよ。
誰だって色々な人生を送って来てるんだから」
そう言っても、彼女は自分を卑下した
言葉を続けたのです。
彼女は男性との交際を親からかなり
規制された状態で育ってきたのでした。
祖父は自営業をし、父親も稼業を継いだものの
上手くいかず、複数の職業を転々としたこともあり、
彼女の両親は娘の結婚相手を公務員と決めていたのです。
そして、彼女が看護師になった事が
唯一の自慢だったのでした。
そう見れば、親の愛情を一身に受けた箱入り娘
として幸せだったのでは無いかと思われるでしょうか。
しかし、ある時に彼女の人生が狂い始めたのでした。
狂いだした人生
それは、彼女の勤務している病院にある男が
入院して来た事から始まりました。
仮にその男をAとします。
Aは左官業で親兄弟の個人企業の
職人だったそうです。
ただ、女癖があまり良くありませんでした。
箱入り娘状態で育てられた彼女は、
入院して来たAにいい様に手玉に
取られてしまったのです。
そして、妊娠――
彼女の両親は烈火の如く怒り、
ほぼ勘当状態となりました。
更に、Aは気が向かないと仕事に行かない事も多く、
彼女は子供の保育施設のある病院で仕事を続けていたのです。
Aは浪費癖もあり、子供の学校に掛かる
費用が足りなくなると、彼女の実家へも金の無心をする始末。
当然ながら返済など全くされなかった様です。
そんな状態でも、彼女の両親は孫すら
見たくないと言い張り、彼女は祖父から何度か
お金を借りる生活が続いていたのでした。
更にAは彼女が仕事に行っている間に、
別の女性を家に連れ込んでいたのです。
子供を預けないといけないので、保育施設の
ある病院でしか仕事が出来なかったので、
どんなに嫌な事があっても、そこを
辞められなかったのは彼女を精神的に
追い込んで行きました。
そこに、疲れ果てて帰宅した彼女は、
口紅の付いたタバコの吸い殻を発見して
Aを問い詰めると――
「悩み事が有ると言ったから、
その話を聞いていただけだ」
「でも、私。我慢して今の病院で仕事
してるのに、勝手に女の人を家に上げないでよ」
「うるせぇなぁ。大体、家事もろくすっぽ
出来ないのに偉そうに言うな」
「家事、苦手だって最初から言ってたよね」
「んな事、知らねぇよ。お前がやる事
やらねぇから、俺は仕方なく外で遊ぶんだよ。」
こんな感じで話が全く歩み寄らなかったのです。
そして――
「そんなに気に入らないなら、離婚してやるよ。
但し、子供は俺が引き取るからな。
もう、お前、要らねぇよ」
何故か、Aは子煩悩であり、子供の親権は
絶対に譲らなかったそうです。
コブ付じゃ、再婚にも不利という理屈を強引に
押し通し、彼女は泣く泣く実家へと戻ったのです。
もともと、Aとの結婚にも反対だった
彼女の両親は快く彼女を迎えてはくれませんでした。
「好き勝手な事ばかりして、困ったらこのザマか」
「出戻りなんて、恥ずかしくて近所に顔向けできない」
両親がこう言うにか。彼女にとっての唯一の
味方は祖父だけだったそうです。
自分という人間が要らない存在と言われた事、
そして実家に戻った後も余計な存在と
感じられている事が彼女の心を押しつぶし、
引き籠り状態が半年ほど続いたのです。
その後、2年程が過ぎた頃に祖父が亡くなったそうです。
その頃には、彼女も落ち着きを取り戻して
仕事を再開、表面的には両親ともうまく
行っていたのです。
何とか立ち直って、「仕事に頑張って行こう。
もう、男なんて要らない」
そう思っていた彼女と私が出逢ったのは、
しばらく後の出来事となります。
こうして、彼女の過去の話を聞いた私は、
なぜ彼女が世間知らずの様に見えたのかが
分かった様な気がしたのです。
自分を押し殺して生きて来なければ
ならなかったのか、それは彼女にも
責任の一端が無いとは言い切れないでしょう。
しかし、そこまで自分を追い込まなければ
いけないものなのでしょうか。
「お古で、他の男の手垢のついた女なんて。
貴方の両親は絶対に認めてくれない。だから、
諦めて下さい」
大粒の涙をポロポロと零しながら
、懺悔する様にそう語ったのでした。
果たしてこういった場合、どの様に対応
するものなのでしょうか。
過去の囚われからの解放
私も次々と語られた衝撃の告白に
驚きを隠せませんでした。
ですが、それ以上にキチンと全てを
彼女が話してくれた事が嬉しかったのです。
「今迄、辛かったんだね。もう、大丈夫、
俺がずっと一緒に居るから。結婚して下さい」
「でも、駄目だってば。私はあの暗黒の
6年間が忘れられないから、いつも思い出して
しまうから」
「だったら、その倍の12年かけてでも
俺が心の傷を埋めてやる。約束する」
いつの間にか私も涙を流していました。
そう言っても、彼女は私が自分の様に
親兄弟や親せきから白い目で見られる
様になる事を恐れていました。
(大丈夫だ・・・。絶対に)
私は最悪の場合になっても彼女を守るつもりで、
私の実家へと彼女を連れて行く決心をしたのです。
勿論、事前に彼女の事は全てを話して――
久しぶりに親元へと帰省した私は
彼女を伴っていました。
あの時、電話で話した父は、ただ一言
「分かった」とだけ言ったのです。
私の自分の両親なら、多少の時間が掛った
としても分かってくれると考えていました。
まるで、借りて来たネコの様に小さくなって
畏まっている彼女を婚約者として紹介したのです。
「大切な息子さんに、不釣り合いと思って
いらっしゃると思います。大変、申し訳ありません」
彼女がそう一気に言った後、私の父が口を開きました。
「私達はコイツを、1人で生きていける様に
強く育てたつもりです」
父は一呼吸置いて、母と顔を見合わせて、
こう続けたのでした。
「そんな息子が選んだ相手が貴女
なのですから、私達に異存は
有りません。息子を宜しく
お願い致します。」
そう言って、深々と頭を下げたのでした。
「えっ!?」
何が起きたのか分からない一瞬でした。
更に母が――
「この子、真面目なのは良いんだけど
、自分の限界を超えても、仕事ってなると
手を抜かない子だから、ずっと心配してたんです。
でも、これからは安心できます。だって、
貴女が隣で見ていてくれるんですもの。
良かったわ。」
母のその言葉を聞いた時、私も彼女も涙が
止まりませんでした。
「そちらの御両親へのご挨拶は?」
「まだ。父さんと母さんへの挨拶が先だと思って」
「そう、大切な娘さんを頂くんですよ。
キチンとご挨拶をしてらっしゃい」
「・・・はい」
この時程、私は自分り両親を誇りに思った事は
有りませんでした。
「それと、〇〇さん」
「は、はいっ!」
「貴女はもう、うちの家の娘なんですよ。
そんなに堅くならなくてもいいですよ。」
「あ、有難う御座います。」
こうして私の両親への挨拶が終わり、
後は彼女の両新へ私が挨拶に行く事になったのです。
彼女が再婚である事と、過去の経緯から
うまく話しが纏められるのかどうか
という不安は有りました。
もしもの場合、彼女の両親が認めて
くれなくても、という気持ちは有りました
が、やはり平和的に穏やかにしておきたいと
思っていたのです。
そして、彼女の家に初めて上がった時――
「初めまして、娘さんとお付き合いをさせて
頂いております。」
初めて見る彼女の両親は黙って私を
見つめていました。
「お前はどう思ってるんだ?」
彼女の父から向けられた言葉に――
「結婚したいです。させて、下さい」
真っ直ぐに父を見つめる彼女の視線。
「そうか・・・。それで、貴方は
本当に良いのですか?」
「はい」
「この子の戸籍は汚れている」
この言葉に彼女が«ビクッ»と反応しました。
「親として、2度も戸籍を汚させたくは
有りません。一生、添い遂げる覚悟は有り
ますか?」
「はい」
「この子は家事が苦手です。料理も大して
出来ないし、正確もズボラで面倒くさがり屋で」
彼女の母はいくつもいくつも、彼女が至らない
娘だと言う事を強調しました。
母親として、娘が同じ過ちを繰り返す事だけは
させたくないという気持ちが伝わりました。
「はい、それでも好きなんです」
今から思うと、顔から火が出るほど恥ずかしい
セリフだったと思います。
「お前も、もう2度と帰って来るんじゃないぞ」
そう言って彼女の父が笑いました。
それからはごく普通の流れと
言って良いのでしょうか。
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私たちの進む道
彼女の高校時代からの友人宅に呼ばれた事が
有るのですが、ずっと心配してくれていたのが
伝わって来ました。
「良かったね。本当に良かったね」
そう言って涙を流し合う、彼女と友達。
今でも、時折ですが妻から聞かれる事が
あります。
「本当に後悔してない?」
「してないよ」
「他にも良い人がいっぱいいるのに、
どうしてこんな私を選んでくれたの?
ボロボロの過去だよ。」
「その経験をしたから、今の君になったんだよ。生きて来た時間の全てをひっくるめて
選んだんだけど?」
「そっかぁ」
そう言って妻が笑います。
もし、好きな人が居て過去の問題で
悩んでいる人が居るならこう考えて
頂きたいと思います。
色々な過去があるのは、当たり前。
その経験の積み重ねが、今目の前にいる人を作ってきたのですよ。
だからこそ、その方の魅力に
惹かれたのではないでしょうか。
皆、様々な経験と積み重ねで今の自分が
あります。
その中で惹かれ合った二人です。
そこに気付いたら何も悩む必要なんて
ありません。
やることは、たった一つ。
すべてを受け入れて、寄り添うだけです。
お互いを受け入れて、支え合いながら
共に同じ道を進んでいきましょう。
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